ジャンヌ・ダルクの人生と歴史を知るための本【ジャンヌ・ダルク―愛国心と信仰】22冊目

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ジャンヌ・ダルクとは

 

 

ジャンヌ・ダルク―愛国心と信仰

 

本書はジャンヌ・ダルク生誕から処刑(とちょっとしたその後)までを、歴史に絡めながら見ていきます。

 

筆者はまえがきでこう書いています。

 

主として公判記録をもとに、歴史的事実の再現につとめた

 

イメージとしてのジャンヌ、宗教的なジャンヌではなく、事実としてのジャンヌです。

 

そのため、エンターテイメント的な面白さではなく、歴史的な面白さ、興味深さになります。


ジャンヌ・ダルクは映画や漫画、ゲームなどにも登場し、歴史的にも非常に有名です。

 

しかし、彼女の本当の姿はどのようなものだったのか、そしてどのような存在だったのか。

 

歴史に何をもたらし、周囲の人間はどう影響されたのか。

 

その名前と比較した時、それらを知っている人は少ないと思います。

 

それを端的に見ていけるのが本書になります。

 

ジャンヌ・ダルクについて知りたいけど、修飾された話は必要ない、という方におススメです。

 

本書からの引用メモ

奇蹟は当時の人びとには珍しいことではなかった(p15)

そういう時代だったからこそ、神のお告げをきいたというジャンヌのことばも、比較的容易にうけいれられた(p16)

重い甲冑をつけた騎士中心の戦略思想は、飛道具の発達のまえに無効を宣せられた。
一般に騎士が無力化したのは鉄砲の発達による、といわれているが、鉄砲以前に長弓が、時代の変化を告げた(p37)

ジャンヌは合理主義者(p94)

新兵器の大砲を重視し、娼婦の出入りを禁止(p109)

故郷ドムレミイの免税をねがい出た(p128)

負傷したとき、甲冑を神に捧げる風習があった(p138)

ジャンヌは合理主義者(p142)

中世の騎士は、脱走しないことを宣誓すれば、かなりの自由を許された。
しかしジャンヌは、自分が服従を誓うのは神にたいしてだけだといい、宣誓を拒絶した(p148)

カトリック教会と貴族制とを二つの軸にする中世の枠を、すでに逸脱していた(p157)

フランスの中華思想(p183)