読む年表 中国の歴史(WAC) 岡田英弘著
本書を一言でいうと、「岡田史観の中国史まとめ」です。
「秦」「漢」「唐」「元」「明」「清」異種族王朝が興亡しただけの2200年間、「中国」という国家は存在しなかった!「中国五千年」のウソ。中国の歴史を見れば、この国の正体がわかる!
(内容紹介より)
このように、各時代の政権や文化の実情を探っていきます。
「読む年表」と題しているだけあり、教科書のような歴史の流れを記述しているわけではありません。
各時代の主要な出来事を、年代と共に2ページにまとめてあります。
いかに(中国から見た)異民族が影響を及ぼし、いかに中国を乗っ取ったか(取って代わったか)が見えてきます。
そして、「中国の歴史」とは、「中国大陸の歴史」であります。
現在の中国がある大陸で行われた政権交代の歴史であり、現在の中国とは異にする民族が入り乱れた歴史でもあります。
更に、黄帝から続く「正統」が晋の後の南北朝で決定的に崩れていきます。
それらが「中国五千年のウソ」の由来でもあります。
そのような、現在の中国と過去の中国の歴史は別物である、という話を政権交代や文化の解説、周辺民族との関係を交えながら、断片的に解説してあります。
そのため、ある程度の中国史の知識がないと、チンプンカンプンになると思います。
高校レベルの中国史を頭に置きつつ、岡田史観を深掘りするのが「読む年表 中国の歴史」です。
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