孫子の兵法のバイブル本は玄人向け【新訂 孫子(岩波文庫)】1冊目

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孫子の兵法(新訂孫子)岩波文庫

 

 

【新訂 孫子(岩波文庫)】とは

 

今や孫子関連の本は溢れています。

そのような中でも、必修科目と言ってもいい岩波文庫の孫子です。

孫子十三編の全訳である。

原文である漢文と、その読み下し文と、口語訳とを、各段ごとに対照してしるしたうえ、
それぞれに分かりやすい注をつけてある。

 (p3より)

 

この本は、本編に入る前に、「孫子とは何か」「(作者とされる)孫武とは誰か」という解説があります。

 

また、巻末の付録には司馬遷の史記にある孫武や孫ピンのエピソードも載っており、孫子を知る上での基本的な知識が揃っています。

 

ただし、原文である漢文、その読み下し文、口語訳、そして注釈がつらつらと書かれています。

 

そのため、孫子初心者の方や、更に細かな解説が欲しい方にはあまりおススメしません

 

初めて手に取った孫子がこの本だと、時代の相違からくる難しさや飽きを感じる可能性があります。

 

よって、この本はある程度孫子を学んだ人の、常に手元に置いておくバイブルや辞書的な存在と言っていいかもしれません。

 

重要語句索引もありますが、「かなり理解の進んだ人のための索引」です。

 

タイトルの【新訂】の意味は、銀雀山から発掘された新資料を参考にして改訂されたのが由来です。

 

孫子は全十三編

 

・計篇

・作戦篇

・謀攻篇

・形篇

・勢篇

・虚実篇

・軍争篇

・九変篇

・行軍篇

・地形篇

・九地篇

・火攻篇

・用間篇

 

編のタイトルから既に分かるように、現代とはまるで時代が異なります。

 

そして、文字から想像できるものから、できないものまで。

 

よく孫子は現代でも役に立つ、と言われますが、もちろんそのままでは役に立ちません

 

読み方が大事になってきます。

 

孫子の兵法を活かすには応用が大切

 

例えば、非常に有名な 「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」 という言葉があります。

 

「敵情を知って身方の事情を知っていれば、百回戦っても危険がない」 という意味です。

 

この「百戦」は孫武の時代では文字通り戦争を意味します。

 

しかし、現代では勉強仕事(ビジネス)スポーツなどにも当てはめることができます。

 

受験前の模試で自分の実力を知り、過去問で目指す大学の傾向を知る

自己分析をし、就職したい会社や業界について知る

自分の会社の強みを知り、顧客のニーズや他社、社会情勢を知る

自分の長所やチームの長所・強みを知り、相手選手や相手チームの特徴を知る

 

このように、様々な状況に当てはめることが出来ます。

 

紀元前に書かれた孫子をそのまま当てはめることが不可能なのは当然です。

 

だからと言って現代では通用しないと切り捨てるのではなく、自分の状況と孫子の兵法を照らし合わせてみて、取捨選択したり咀嚼したりするのも孫子の楽しみであります。